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染色加工いろいろ

趣味でなく、工業的に行う染色加工に関することを書いています。

実践編 ナイロン染色3

ナイロン染色の手直しについて 染めムラ、色違い等で再加工をしなければならない場合、減色若しくは脱色を行い再染色します。 脱色はあまり行われず、減色して他の濃色等にするのが一般的です。 アルカリ浴でノニオン又はカチオン均染剤を用い、染色温度で処…

実践編 ナイロン染色2

ナイロンとよく混用される素材にポリウレタンがあります。ポリウレタンを混用、ストレッチ性がある生地をスパンデックスと呼び、例えばナイロンとポリウレタンの場合、ナイロンスパンと呼ばれたりします。 ポリウレタンの混用率は約5%~30%程度で、ポリウ…

実践編 ナイロン染色1

染色全般 実用編1 素材毎に使用する染料は違います。 主な素材について下記の表に示します。 酸性染料 含金染料 直接染料 反応染料 バット染料 分散染料 塩基性染料 硫化染料 カチオン染料 ウール ◎ △ ◎ △ ナイロン ◎ ○ ○ △ シルク ◎ ○ ○ △ 綿、麻 ◎ ◎ ◎ △ …

染色工程8 排水処理

排水の処理は染色工場において頭を悩ませる問題です。下水を使用するのが簡便ですが、コスト面からは自社で処理するのが圧倒的に有利であるため、廃水処理設備を持つ企業がほとんどです。 染色排水処理において管理する項目は、水素イオン濃度(pH)、生物化…

染色工程7 再加工

染色工程での再加工要因としては、色ブレが最も多いと思います。特に衣料やファンデーションは色相基準が厳しく、なかなか苦労します。昔は染上りの色を見て、色相不良であれば染料を足して修正(シェーディングといいます)が出来る人がいたようですが、現…

染色工程6 染色温度

染色温度は例えばポリエステルの場合130℃、ナイロンであれば100℃が標準なのですが、その温度にいたるまでの昇温速度がムラ無く染めるためには重要です。染料によって繊維に吸着する温度帯が違いますので、その温度帯の昇温速度を下げたり、若しくは一定の温…

染色工程5 染色時間

染色工場においては短納期、加工量アップのため染色時間の短縮化は命題となっています。 品質をキープしながら如何に短時間で加工するか、素材と染料の結合の種類、助剤の効果、生地、それを構成する糸、素材これら総合的な知識が無いと難しいのではないでし…

染色工程4 水素イオン濃度(pH)

染色は素材により染色法が異なりますが、酸性サイドで染色する場合が多いです。 一般に弱酸である酢酸を使用しますが、酸だけですと非常に変動しやすいため、酢酸ナトリウム(酢酸ソーダ)と併用、緩衝液にすることも多く行われています。硬い染料(堅牢度は…

染色工程3 水

染色に使用する水は重要で、水の良い所が染色の産地である場合が多いです。 取水と排水の関係上、染色工場は川沿い、または海の近くに立地していることがほとんどです。 染色において良い水と言うのは軟水であることです。 通常染色工場であれば水は管理して…

染色工程2 染色助剤

以前染色で重要なのは、pH、水、温度の管理と書きましたが、例えば染めムラの懸念が少ないフルブラック(真っ黒)であれば、pH調整用の酸と染料だけで染めることも実際可能です。 通常は生地のシワを軽減する浴中柔軟剤、染料を分散させる分散剤、生地に均一…

染色工程1 染色機

さて、いよいよ染色工程ですが、現在日本の染色工場において、主流の染色機は液流染色機になるかと思いますので、それをメインに書いてみよう思います。 液流染色機は揉み効果による風合いの良さ、浴比の低さ(浴比とは生地重量と水量の比率のことで、生地重…

準備工程

ここからは現場での実加工になります。 染色工場における準備工程とは、ロール状あるいは畳まれた生地を加工し易いように、受け箱に振りわける開反作業、また加工ロットの長さにするため、複数反を縫い合わせる結反が代表的です。また生地が染色工程の熱で縮…

染色レシピ作成

染料配合が決まれば、設計図にあたる作業標準書(染色レシピ)を作成します。 ポイントは繰り返しになりますが、複雑にしすぎないことでしょうか。 よくやりがちなのですが、現場で出来ない、やりづらいことは極力避けねばなりません。 例えばシワになりやす…

色出し、色合わせ4

試染を繰り返し目標色サンプルが染め上がってもそこで終わりではありません。 現在の日本の染工場では色は出せて当たり前、後加工での付加価値が求められることが多いからです。 例えば起毛加工では濃度アップに加え、影が出来ますのでくすみが増しますし、…

色出し、色合わせ3

実際に現場で加工する際は1ロット100kg~200kg染色するものを、試染では10gですから、約1万分の1にスケールダウンしている計算になります。 そこで重要なのが試染の際の計量作業です。 化学系の学校を出られた方は操作の基本を学んでいますので問題ないは…

色出し、色合わせ2

さて、1ではあえて書きませんでしたが、色出しで最も難しいのは白と黒と言われています。 特に黒は難しく、本当かどうかはさておき、最高の黒は黒電話の黒色とトヨタクラウンの黒色と昔聞かされました。 それはともかく、黒といっても大きく分けると黄味の…

色出し、色合わせ1

素材を確認し、染料を選択、染色条件を決めれば、実際に試験染め(試染)し、染料の配合を決定します。 CCM(コンピュータカラーマッチング)で染料配合を計算させ、その数字で染めたものを測色、補正計算させて染める…の繰り返しで色を合わせる方法もありま…

色出し、染色条件の設定

染料を選択したら、次に染色条件を設定します。 その染料メーカーの推奨条件が染料カタログ、カラーチャート、技術資料等に書いてありますので、そのとおりにすれば間違いありません、と言いたいところですがそうもいきません。 仮にその通り行いトラブルが…

色出し、染料の選択について

染料の選択時、演色性、堅牢度(色落ち等に耐える強さ)、染めやすさ(堅牢度と反比例することが多い)、そしてもちろんコストを勘案しなければいけないのですが、通常の色物であれば3原色である黄、赤、青の染料の3種類の組み合わせ、つまり染料を3つ選…

色出し、素材の確認について

演色性の確認をしつつ、染色対象となる素材の確認も必要です。 素材によって使用する染料の種属が違ってくるからです。 混紡、混繊品といった2つ以上の素材を組み合わせた生地の場合、どの素材を染めるのかの確認も必要です。 また糸の太さはどうか、糸がブ…

色出し、色見本について

染色工場に於ける色出し、ビーカーと呼ばれたりもします。 色出しとは見本色に合うように生地の染色試験を行い、色見本を作成することを指します。 作成するサンプルの大きさはハンカチ半分程度、重さで言うと10g前後といったところでしょうか。 この時、色…

日本の繊維産業と染色加工について

日本における繊維産業は1990年以降、事業者数、従業員数は減少し続け、現在両者ともピーク時の1/3を切っています。 1985年 事業者数66,174箇所 従業員数115万人 2010年 事業者数15,902箇所 従業員数 30万人 経済産業省HPより 時代の花形産業、現在ですとIT…