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染色加工いろいろ

趣味でなく、工業的に行う染色加工に関することを書いています。

染色工程5 染色時間

染色技術

 染色工場においては短納期、加工量アップのため染色時間の短縮化は命題となっています。

品質をキープしながら如何に短時間で加工するか、素材と染料の結合の種類、助剤の効果、生地、それを構成する糸、素材これら総合的な知識が無いと難しいのではないでしょうか。裏付けとなる知識もなく思いつきでえいやっとやるのも完全否定はしませんが、仮にうまくいったとしてもたまたまで、恐れを知らない子供の蛮勇といわざるを得ません。

 時間のかかる染色には複数の素材を用いた混紡、混繊といわれる物があります。

いちばんメジャーなのはT/Cと言われるポリエステル綿混です。(テトロン/コットンの頭文字でT/Cと呼ばれます。テトロンはポリエステルの別称。日本に導入した帝人東レの頭文字にロンを足したもので、当然日本でしか通用しない呼び方です。)

 今日では差別化のため、3者混、4者混といわれる3、4種類の素材を用いた生地もあります。

 複数の素材を用いた生地の染色は、それぞれの素材を順番に染めるのが品質的には最も良いです。この時の順番は基本染色温度が高い素材から染めていくのが常道です、染色温度以上の温度をかけると染料が脱落する危険性が有りますので。

 例えばT/Cでは、まずポリエステルの染色を行い、水洗をはさみ改めて綿の染色を行う場合、これを別浴とか2浴と呼び、ポリエステルの染色後、温度を下げそのまま綿の染色を行う場合1浴、または同浴と呼び、温度を下げますので1浴2段と呼びます。

 同浴染色は複合繊維の染色をする場合、一番に検討すべきでしょう。

 その他短縮化には、染料、ソーピング剤を選ぶことで洗いの回数を減らしたり、染色と色止めを同時に行ったりといった手法があります。加工場において定番品と呼ばれるものの中には10年、20年前のレシピで加工しているものもあり、問題無いものは触らないというのも正解ですが、今の基準で見直してみるのも良いかもしれません。