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染色加工いろいろ

趣味でなく、工業的に行う染色加工に関することを書いています。

実践編 ポリエステル染色3

染色 現場加工

ポリエステル(以下PET)でよく行われる加工にアルカリ減量加工があります。織編物を減量加工すると交錯点がルーズになり、柔らかな絹様の風合いが得られるため、主に衣料品用途に施されています。また割繊糸を分割する場合にも行われます。

加工は95-98℃水酸化ナトリウム浴(10-20g/L)でPET表面から加水分解させ、狙いの減量率(通常10-20%)まで加工時間でコントロールします。その後水洗をはさみ、酢酸等で中和します。

このとき、減量加工促進剤を使用するとかなり時間短縮できますが、薬剤はカチオン性ですので、中和の際アニオン返しが必要です。

アルカリ減量加工自体は特に難易度が高い訳ではないのですが、排水処理にかなりの負荷をかけます。強アルカリの上、減量排液には高分子量、難生物分解性のテレフタル酸エチレングリコールが含まれるため、アルカリ減量加工排水を分別回収し、単独で処理するのが望ましいです。

あとPETは疎水性の繊維であるため(公定水分率0.4%)、帯電防止加工はほぼ必須となっています。帯電防止剤は各種ありますが、染色以降の加工、また裁断縫製時に静電気が問題になるのを防ぐ場合はアニオン性、非イオン性の一時帯電防止剤で十分ですし、耐久性を持たすのであればカチオン性の薬剤を使用しなければいけません。SR加工で吸水性をもたせるのも帯電防止には有効です。